結論:熊谷代表が謝罪。FX損失は全額補償、役員報酬も減額されます

GMOインターネットグループの熊谷正寿代表は、11月2日(月)の15時30分から、「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスについて、初めての記者会見を開きました。熊谷代表は、被害に遭った顧客と関係者に謝罪し、「本サービスのシステムにセキュリティ上の問題があったことは事実」と認めました。(11月2日23時ごろに、複数の報道で確認)

会見では、FX取引の不正で出た損失を全額補償すること、補償の手続きの案内を11月6日までに行うこと、役員報酬を減額することなどが説明されました。

会見で説明された補償と対応のまとめ
図:INNOVATOPIA、ENCOUNT、ケータイ Watch、弁護士ドットコムニュースなどの報道をもとに作成

これまでの経緯は、GMOの不正アクセス、第12報で何が決まった?お見舞金と懸賞金、利用者が気をつけることで整理しています。

補償と見舞金

会見で説明された、顧客への補償は、次のとおりです。

  • FX不正取引の損失: 全額を補償します。熊谷代表が会見で、明言しました。手続きの案内は、11月6日までに行うとされています
  • 一律5,000円の見舞金: 被害の有無にかかわらず、全利用顧客が対象です
  • GMO特別お見舞金: 情報の流出が確認された顧客に、情報の内容に応じて、最大300万円を支払います
  • 代替サービス: 6か月間、無料で提供されます

被害に遭った可能性があるサーバーは、最大2万6,739台です。サービスは、10月21日から、全プランで停止されています。

会見で説明された、攻撃の経緯

GMOインターネットの山下副社長が説明した時系列は、INNOVATOPIAによると、次のとおりです。

  • 8月5日: 攻撃者が、顧客環境のVPSに侵入し、管理者アカウントを盗みました
  • 8月17日: 管理サーバーに侵入しました
  • 9月20日〜10月14日: 顧客のVPSに、マルウェアを配布しました
  • 10月19日: 顧客から、問い合わせを受けました
  • 10月20日: 不正なプログラムが置かれているのを確認しました
  • 10月21日: 約80億円(5,000万ドル)を要求する脅迫メールが届きました。GMOは、支払わない方針です

弁護士ドットコムニュースによると、10月21日には、顧客のFX口座で、意図的に損失を出す不正な取引も実行されていました。なぜ監視で気づけなかったのかは、今後、検証するとされています。

2024年に指摘されていた課題

熊谷代表は、2024年に、グループ会社「GMOサイバーセキュリティ byイエラエ」の専門家から、システムの課題を指摘されていたことを認めました。「この指摘をサービスの運営において生かすことができませんでした」と述べています。

INNOVATOPIAによると、2024年4月に指摘があり、報告会が開かれました。5月20日までに、緊急メンテナンスが4回行われています。山下副社長は「対策は十分ではなかった」と説明しました。この指摘は、経営トップには届いておらず、熊谷代表は、今回、初めて知ったとしています。

役員報酬の減額

役員4名の月額報酬は、12月支給分から3か月間、20〜30%、減額されます。熊谷代表は、30%です。副社長は、これを「現時点での評価」と話し、検証を踏まえて、見直す考えを示しました。熊谷代表は、辞任を否定したと伝えられています。

熊谷代表の謝罪と、SNSへの陳謝

熊谷代表は、会見の冒頭で、「被害に遭われましたお客様と関係者の皆様に、心よりお詫び申し上げます」と述べ、「お客さまをお守りすることができず、誠に申し訳ありませんでした」と謝罪しました。

自身のSNS投稿についても、改めて謝罪しました。被害が出ている中で、笑顔の写真を投稿したことや、陸上部の投稿に不適切なコメントをしたことが、被害に遭った人たちの気持ちへの配慮を欠いていた、とケータイ Watchは伝えています。熊谷代表は、10月29日にも、Xで謝罪していました。

J-CASTニュースによると、会見では、熊谷代表が目に涙を浮かべ、「GMOイズム」の社是社訓に触れました。すべての目標は顧客の笑顔であり、利益は目的ではなく結果だと、31年間言い続けてきた、と語っています。

犯人側の動きと、懸賞金

  • 懸賞金: 犯人の逮捕につながる情報への、総額100万米ドルを上限とする懸賞金に、11月2日18時の時点で、735件の情報提供がありました。10月30日18時の時点では、428件でした
  • 攻撃者との接触: 10月23日の20時以降、攻撃者とは接触していません
  • 約80億円の要求: 支払わない方針は、変わっていません

サイバーイージス構想

熊谷代表は、海外からの悪意のあるIPアドレスを検知したら、通信事業者にすぐ止めてもらう仕組みを、「サイバーイージス構想」として紹介し、機会があれば、政府に提案したいと話しました。GMOは、「能動的サイバー防御」の適用を国に要請しましたが、要請の時点では、適用の対象に指定されていませんでした。

利用者が気をつけること

  • 補償の案内を待つ。 FX損失の補償の手続きは、11月6日までに案内される予定です。案内は、GMOの公式の連絡で確認してください
  • 公開されたとされる情報を、拡散しない。 転載や、誘導リンクの共有は避けてください
  • 不審なメールやSMSのリンクは、開かない。 GMOがパスワードや認証コードを尋ねることはありません
  • 相談先: 24時間対応の電話窓口(03-5456-2560)があります

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